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12月の誕生石 ラピスラズリ
ラピスラズリ(Lapis lazuli)は、深い青色~藍色の宝石で、和名は瑠璃(るり)。エジプト、シュメール、バビロニア等の古代から、宝石として、また顔料ウルトラマリンの原料として珍重されてきた。日本ではトルコ石と共に12月の誕生石とされる。
ラピスはラテン語で「石」(Lapis)、ラズリはペルシア語→アラビア語"lazward"(ラズワルド:天・空・青などの意で英語Azureの語源)が起源で「濃青の空の色」を意味している。
主成分の4種類の鉱物に他のいくつかの微量鉱物が入り混じって混合物をなしている。 主成分となる4種類の鉱物は何れも等軸晶系のテクト珪酸塩・準長石である方ソーダ石グループの鉱物。
- 主成分:方ソーダ石グループの鉱物
- ラズライト:青金石(せいきんせき):Lazurite:Na8-10Al6Si6O24S2
- ソーダライト:方曹達石(方ソーダ石):Sodalite:Na8Al6Si6O24Cl2
- アウイン:藍方石: Hauyne:(Na,Ca)6-8Al6Si6O24(SO4)1-2
- ノゼアン(ノーゼライト):黝方石:Nosean:Na8Al6Si6O24SO4
ラズライト
英語から入った鉱物用語に「ラズライト」という言葉が2種類ある。つづりの"l"と"r"が違う別物なので、混同しないよう注意が必要である。一般に出版されている本の中にも、誤用・誤訳が散見される。また「アズライト」という同じく青色の鉱物も別にあるが、これは語頭の"l"が、ロマンス諸語の定冠詞と混同され消失したものである。
- ラズライト(Lazurite):青金石(せいきんせき)ラピスラズリの主成分の一つ。
- Na5Al3Si3O12S3 または Na8-10Al6Si6O24S2
- 硬度5~5.5、比重2.3~2.5
- 半透明で硝子のような光沢がある。青色・青紫色・緑青色など。
- ラズライト(Lazulite):天藍石(てんらんせき)、青リン鉱
- (Fe, Mg)Al2P2O8(OH)2
- 硬度5~6、比重3.1~3.3、屈折率1.61~1.67
- 半透明または不透明で硝子のような光沢がある。見る角度によってらん青色から淡緑色。
- アズライト(Azurite):藍銅鉱(らんどうこう)Cu3(OH)2(CO3)2 またはそれを磨いた宝石。
生成・産出
ラピスラズリは接触変成作用でできる岩石で、接触石灰岩(結晶質石灰岩)、つまり熱変成を受けた石灰岩(スカルン)中に産出する。
古代の原産地はほとんどアフガニスタンで、そのほかシベリア、チリ、カナダ、アメリカ・コロラド州などでも産出する。日本では産出しない。
用途
ウルトラマリン
ウルトラマリン(Ultramarine)は群青色の顔料、または群青色のこと。古くからルネッサンス期までの西洋絵画などに使われてきた。この原料となったのが、ラピスラズリを細かく挽いた粉末である。アフガニスタンから西アジアを経てもたらされたため、当初は大変に高価な貴重品であり、純金と等価もしくはそれ以上の価値で流通していた。JIS慣用色名「ウルトラマリン・ブルー」のWEBカラーコードは"#384D98"。
- フェルメール「真珠の耳飾の少女」のターバンの青は、ウルトラマリンの絵の具で描かれている。このため、フェルメール・ブルーの異称で呼ばれることもある。
- ウルトラマリンという名前は「海(この場合は地中海)を越えてきたもの」の意味。
- 現在では、この顔料はカオリン・ソーダ灰・燐・木灰などを用いて合成されている。
装飾品
加工
ラピスラズリはカボション・カットを施されて、装飾品にも用いられる。
カボション・カットとは、丸玉、かまぼこ型、長楕円形など、宝石の原石を丸みを帯びた形にカットすること。カボションは元はフランス語("cabochon")。主としてオパールやキャッツアイなど、半透明もしくは不透明な多結晶質の原石に適用する。